かばん歌会とpippoさんポエカフェ初参加

昨日かばん歌会は、うまくまわっているクラスの学級会のような、参加者ヒトケタのこぢんまりとしたあたたかい会となりました。
ひさしぶりに会えた方もいて、なんともいいがたいうれしさ。
全員が全員の歌にたっぷりこっくり言及できるゆっくり進行でした。
こんな日もある。


そして、2次会シェ・モアでキーマカレーを食らって補給完了、神保町へ。
Pippoさんのポエカフェ、テーマは尾崎放哉でした。


咳をしても一人 放哉
墓の裏に廻る


で有名な人ですが、生涯については詳しく知らず、体系的に頭に入るありがたい機会でした。
詩歌に親しむ意欲がある方々がこの世にこんなにいたことに、ちょっとじんとしました。
参加された皆様の読みは、放哉の境涯を投影したり、自分の経験や感情と共有地点を探ったり。
皆様のあたたかい読解を聞いて、よごれっちまった俺を認識しました。


放哉の没年は41歳で、早世だったことを知りました。
男は失恋をひきずるなあ、厄年に死ぬなあ、彼の年齢を越えて私は生きているのだなあ。など、色々複雑でした。


レジュメから、気になる句をいくつか。


空に白い陽を置き火葬場の太い煙突
犬をかかへたわが肌には毛が無い
とかげの美しい色がある廃庭
すばらしい乳房だ蚊が居る
花がいろいろ咲いてみんな売られる
あらしがすっかり青空にしてしまった
肉がやせて来る太い骨である


とくに三句目。好きすぎる。
四句目、放哉の生涯を知ったことで読みが変わりました。


早速、尾崎放哉全句集と、吉村昭『海も暮れきる』をポチり、すすめられるままに吉村昭間宮林蔵』をポチり、あ、吉村昭ゾーンやばいわと気付き後で図書館行こう、と思ったら月曜だった。