ネット歌人、って本当はなんだろう。

昨日、辻井竜一氏の歌集批評パーティに行ってきた。
前日は体調不良で倒れていて、行けないかもしれないと悲しくなっていたのだが、
なんとか行って帰ってくるだけの体力を取り戻し、よれよれと出かける。
パネリストとして、穂村弘氏、東直子氏、石川美南氏、永井祐氏というメンバーを迎え、聞きごたえのある批評だった。
ネット世代、ネット歌人という言葉が出ていたので、考え込んでしまった。
ネット歌人」って。
デジタルデバイドと、デジタルに限らず自分が時代遅れになってしまっているのではないかという恐れと、
説教したくなっちゃう感じを、まるっと抱えた複雑な負のレッテル、なのかな。
パソコンはだたの筆記用具だし。
生理的な嫌悪の中には、恐れとか自分のトラウマとかが潜んでいる。
世代間の差、というのは明らかにあるものだが、ものさしはそれだけではないので、相対的なものだ。
たくさんの歌があるなか、縁あって私の読むことができる作品を、レッテルを貼らないで真摯に読む、
というのが、読み手としての今の私に出来ることだな、と足元を確認したのだった。